27年度新宿区の障害者福祉、大注目!ふたつの事業

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あゆみの家も10名がシャロームへ

平成27年度の新宿区の障害者福祉の動向で特に注目されるのが4月の入所支援施設「シャロームみなみ風」の開所と7月の障害者生活支援センターの開所です。いずれも運営するのは民間法人でシャロームは社会福祉法人・南風会、生活支援センターは医療法人財団・厚生協会です。
中央がシャロームみなみ風

中央がシャロームみなみ風

シャロームにはあゆみの家から10名(通所者の23%)の方が入所します。それにともない10名の方の日中支援もシャロームに移行することや土曜ケアサポートの利用ができなくなることなどによりあゆみの家の運営にも大きな影響が出ますが、シャロームに移籍する皆さんがスムーズに移行できるようにシャロームとは良好な関係を保てるように努めます。

 
シャロームみなみ風

シャロームみなみ風

そこで開所前の3月上旬にあゆみの家の職員が竣工直前のシャロームの見学に行き、シャロームでの生活や支援の実際について話を聞きました。
シャロームは、地下鉄「早稲田駅」から徒歩7分、牛込保健センターに隣接する場所にありますが、道路をはさんだ反対側には生活実習所(ぽれぽれ福祉園)があり地下1階、地上4階建です。入所支援がメインですが複数の障害福祉サービスを行う施設です。

 
竣工直前にあゆみの家の職員が見学

竣工直前にあゆみの家の職員が見学

  • 入所支援:定員45名(うち10名は身体と知的の重複障害の方)、医療的ケアが必要な方も入所可
  • 生活介護(日中活動支援):54名(施設入所者は基本的にここで日中活動をします)
  • 就労継続B型事業所:通所15名
  • 自立訓練(生活訓練):6名
  • 短期入所:5床(うち1床は緊急利用対応)
  • 相談支援事業:サービス等利用計画

障害特性に応じたきめ細かな配慮の数々

建物内は全体的にシックな色調で入居者や通所者が落ちついて過ごすことができように照明も間接照明を随所に取り入れています。施設内はもちろんバリアフリーですが自傷傾向のある方には居室の壁がクッション状にする工夫も施されています。

入所者の障害特性に応じて各フロアは、〈重複障害の方〉〈行動障害の方〉〈重度知的障害の方〉〈中軽度知的障害の方〉の4つのユニットで運営するそうですが、食事や入浴、自由時間は各ユニットの共用スペースで過ごします。食事は出来合いのものを配膳するのではなく、その場で温めたり、配膳するなどきめ細かな対応をしたいというお話でした。また、浴室も身体障害重度の方対応の機械浴の他、一般の浴槽も檜造りの浴槽にするなど生活の潤いや楽しみを盛り込んだ工夫がされています。

機械浴槽

機械浴槽

日中活動をする作業室にも集団行動が苦手な方や強いこだわりから個人空間が必要な方向けに小窓付きの個室があり本人の体調や気分にあわせた支援ができるように設計されています。1階のカフェレストランは、就労継続支援の事業所として通所者が働く場ですが、地域の皆さんの憩いの場として親しまれるようにテーブルや椅子もおしゃれな物をそろえています。カフェの隣の作業室は、創作活動や軽作業をする部屋ですが、将来的にはカフェと連携してクッキーやケーキなどオリジナル商品を加工できるように電気、ガス、給水設備を組み込んでいます。
ここは入所と通所で毎日100名近い人が利用する、区内では障害者福祉センターに次ぐ大規模施設です。

精神障害の福祉関係者、長年の悲願が実現!

もうひとつの新宿区立障害者生活支援センターは、区立ですが運営は民間法人が行う指定管理者制度による施設です。こちらも精神障害者の生活支援施設としては区内で有数の大規模施設で旧高田馬場福祉作業所の跡地を利用した新設の施設です。

近年は少子高齢化とともに人口減少も注目される中で障害者の人数は増加傾向にあり、その要因として精神障害者の増加が指摘されています。また、諸外国に比べ日本は精神病棟の入院者数や長期入院が異常に多いことも問題になっていて、退院促進や地域移行を進めるため施策の充実が長年叫ばれていて、新宿区でも当事者や家族の団体が毎年要望してきました。その具体的な成果が今回開所する障害者生活支援センターです。

障害者生活支援センター

障害者生活支援センター

  • 宿泊型自立訓練:一定期間施設内に寝泊まりして生活能力等の訓練や指導を受けます。(最長1年まで)
  • 短期入所:家族による支援が困難な場合や本人の病状変化で生活能力が低下した場合に利用できます。